本当の意味での「アーチェリーの発祥国」を特定するのは難しいです。「アーチェリー」の原義は「弓を引くこと」。となると弓矢は太古の昔から、世界中の様々な文化で独立して発展してきた道具で、何万年も前に弓矢が
アーチェリーの起源は古く、少なくとも石器時代(約1万年前)にさかのぼります。太古に弓矢が使われていた証拠は、アフリカやヨーロッパ、アジアなどさまざまな文化圏で見つかっており、例えば、スペインで発見されたアルタミラ洞窟の洞窟壁画には、約18,000年~10,000年前に描かれたと思われる、弓矢で狩猟をしている様子を描いた絵画があります。
このように太古には狩猟目的に使われていた弓具が、やがて戦争のための武器となり、鉄砲の普及により、武器としての価値が低下したことで、スポーツ用具として発展していきました。アーチェリーがスポーツとして成立したのは、中世のヨーロッパで、特にイングランドがその発祥地とされ、16世紀にヘンリー8世が、御前試合として、アーチェリーの競技会を開催したのが始まりだといわれています。その後、アーチェリーは世界中に広がり、現代のスポーツとして成長し続けています。