アーチェリーの発祥国

本当の意味での「アーチェリーの発祥国」を特定するのは難しいです。「アーチェリー」の原義は「弓を引くこと」。となると弓矢は太古の昔から、世界中の様々な文化で独立して発展してきた道具で、何万年も前に弓矢が使われていた証拠はアフリカ、ヨーロッパ、アジアなど、さまざまな文化圏で見つかっているので、文字のない時代から存在する、非常に原始的な道具ということで、「どこの国で最初に生まれたのか」を正確に知るのは、ほぼ不可能に近いといえます。

 

スポーツとしての発祥はイングランド

ただし、アーチェリーが「スポーツとして」発展したのは中世のヨーロッパであり、17世紀にイングランド国王ヘンリー8世が、御前試合(※偉い人の前で行われる競技会のこと)としてアーチェリー競技会を開催したのがきっかけといわれています。そして近代以降の大英帝国の拡大とともに、スポーツとしてのアーチェリーは世界中に広がり、発展していったことを考えれば、「スポーツとしてのアーチェリーの起源はイギリス(イングランド)」ということができるでしょう。