(39)パラリンピック・アーチェリー競技のルール

パラリンピックにおけるアーチェリー競技は、障がい者スポーツとして開催されており、障がいのあるアスリートが競い合います。パラリンピックアーチェリーの主なルールは以下の通りです。

 

パラリンピックにおけるアーチェリーのルール

 

分類

アスリートは、障がいの種類と程度に応じて、以下のクラスに分類されます。

 

  • W1: 上肢および下肢の障がいがあるアスリート
  • W2: 下肢の障がいがあるアスリート
  • Open: 立って射を行うアスリート

 

これらのクラスは、リカーブとコンパウンドの2種類のボウ(弓)にまたがります。

 

距離

パラリンピックアーチェリーでは、ターゲットまでの距離は70メートル(リカーブ)および50メートル(コンパウンド)です。

 

ターゲット

ターゲットは直径122センチメートルで、10の同心円状のスコアリングゾーンに分かれています。中心(10点ゾーン)から外側に向かって、各ゾーンは1点ずつ減少します。

 

スコアリング

アーチャーは各エンドで6本の矢を射ち、それぞれの矢がどのスコアリングゾーンに当たったかに応じて点数が与えられます。最高得点は60点です。予選ラウンドでは、各アーチャーは12エンド(合計72本の矢)を射ちます。

 

 

トーナメント形式

予選ラウンドの結果に基づいて、アーチャーは個人戦と団体戦のトーナメントに進出します。各試合は、アーチャーが5エンドで合計15本の矢を射ち、最も高いスコアを獲得したアーチャーが次のラウンドに進むシングルエリミネーション方式で行われます。

 

射撃位置

W1およびW2クラスのアスリートは、車椅子または射撃用の座席を使用して射撃します。Openクラスのアスリートは、立って射撃を行います。アスリートは必要に応じて、肘や手首などの部位に支援具を使用することができます。

 

 

 

これらのルールは、パラリンピックアーチェリー競技の基本的なルールを示していますが、競技団体や大会ごとに細かな規定の違いが存在する場合があります。また、パラリンピックアーチェリーは障がい者スポーツとして進化し続けており、競技規定も定期的に見直されることがあります。

 

パラリンピックアーチェリー競技は、参加者が障がいを持っているため、アスリートの技術や戦術だけでなく、障がいを克服する力や団結力なども重要な要素となります。観客には、アスリートたちの努力と根気強さ、およびスポーツを通じた障がい者の社会参加の推進が伝わります。これらの要素が、パラリンピックアーチェリーが世界中の人々に親しまれる理由の一つです。