コンパウンドアーチェリーのルール

コンパウンドアーチェリーは、複雑なプーリーシステムを使用した弓(コンパウンドボウ)を使用するアーチェリーの一種です。コンパウンドボウは、リカーブボウとは異なり、プーリーシステムによって引きつける力が一定範囲で軽減されるため、射手はより正確な照準を取ることができます。コンパウンドアーチェリーの競技ルールは、リカーブアーチェリーとはいくつかの違いがあります。

 

コンパウンドアーチェリーのルール

 

距離

コンパウンドアーチェリーでは、射手と的との間の距離は50メートルです。これは、リカーブアーチェリーの70メートルよりも短い距離です。

 

的の直径は80センチメートルで、リカーブアーチェリーの122センチメートルよりも小さい。スコアリングゾーンも10つの同心円状に分かれていますが、中心の10点ゾーンは直径2センチメートルです。

 

矢の数

各射手は、予選ラウンドで72本の矢を射ちます。個人戦の決勝トーナメントでは、各試合ごとに15本の矢を射ちます(3本ずつの5セット)。リカーブアーチェリーと同様に、コンパウンドアーチェリーでも個人戦と混合チーム戦が行われます。混合チーム戦のルールも基本的に個人戦と同じですが、各ペアが合計20本の矢(1人あたり10本)を射ちます。なお、オリンピックではコンパウンドアーチェリーは正式種目としては採用されていませんが、世界選手権などの国際大会で競技が行われています。コンパウンドアーチェリーの競技では、リカーブアーチェリー同様にスコアリング、セットシステム、シュートオフが行われますが、いくつかの違いがあります。

 

スコアリング

的に当たった矢のポイントがスコアとなります。矢がゾーンの境界線に当たった場合は、高いポイントのゾーンが得点とされます。コンパウンドアーチェリーでは、各セットではなく、すべての矢の合計得点が評価されます。最も高い合計得点を獲得した射手が次のラウンドに進みます。

 

決勝トーナメント

予選ラウンドの結果に基づいて、射手は決勝トーナメントに進みます。トーナメントでは、各試合ごとに15本の矢を射ちます(3本ずつの5セット)。最も高い合計得点を獲得した射手が次のラウンドに進みます。

 

引き分け

個人戦や混合チーム戦で合計得点が同じ場合、シュートオフが行われます。各選手が1本ずつ矢を射ち、的の中心に近い方が勝者となります。

 

 

 

コンパウンドアーチェリーでは、リカーブアーチェリーと同様に技術、集中力、精神力が重要とされています。また、コンパウンドボウの特性を生かし、更なる正確さと速さが求められます。世界選手権や他の国際大会では、選手たちが磨き上げた技術を競い合い、高いレベルの競技が展開されています。